震災と高齢者ケア

 四川大地震の現場から高齢被災者のリポートをあまり見受けないようです。身近で体験した阪神淡路大震災やその後わが国で多くの被害をもたらした地震同様、あるいはそれ以上に、高齢者の方々が厳しい状況に直面 しているものと想像されます。
  さて、わが国でもいつ大地震が起きるか分からない現状で、しかもそれは次第に切迫しつつある今、高齢者ケアにたずさわる者に十分な備えが出来ているでしょうか。しかも多くの介護ケア従業者にとって、ケアをする者としてだけではなく被災家族の一員として震災後を生き抜かなくてはならないのです。避難マニュアルや緊急物資の確保についてはそれぞれの事業者が整備されていることと思いますが、復興までの、最低でも数ヶ月を自分が、担当している高齢者の方が、そして家族が生き抜いていかなければならないのです。
 
 週刊医学界新聞第2767号(医学書院 2008/2/4)に、阪神淡路大震災を神戸市中央区の病院で体験された
名古屋大学医学部付属病院准教授吉田茂先生が「阪神淡路大震災を振り返って ~医療従事者に今、伝えたいこと」と題して寄稿されていますが、その内容は、高齢者ケア従事者にとっても、参考になるもの
です。


           http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02767_05

  少し長くなりますが、被災直後3日間の医療従事者のあり方を吉田先生はこう書かれています。

    
被災地の医療従事者は,決して使命感で動くべきではありません。阪神淡路大震災ではさまざまな住民がお互いに助け合いました。初期救急活動は,一般住民の力が非常に大きかったと言われています。その中で同じ被災者としての助け合いの一環として,医療従事者は自らの持てる医療の知識,技術を被災患者に提供するという姿勢が自然だと思います。決して,自分や家族を犠牲にして,義務感や使命感で行動するべきではないでしょう。しかも最初の3日間程度でよいのです。


 地震発生時刻に利用者さんが施設内に留まっていたかそうでないかによって、高齢者施設の場合は、ずいぶん対応が異なってきますが、自分の家族も危機に瀕しているのだという認識は必要です。限られたものの自己犠牲に頼って事態に対応するのではなく組織的な分担によって、事態を乗り切るよう努めなければ、家族崩壊が待っています。

    NHKニュース 四川)大地震 高齢者の健康状態悪化

         能登半島地震、高齢者はいま。災害弱者を守るために(ほろ酔い介護福祉論~Helpertown.net)

         新潟中越地震 避難高齢者の生活支援 ADRAJAPAN

         富山県派遣の保健師2人、高齢者の悩みケア 中越沖地震ルポ
(北日本新聞2007/7/20)

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